京都市伏見区にて屋根修理〈土葺き瓦屋根を立平葺きに葺き替え〉
2024/04/11
お客様のお困りごと・ご依頼のきっかけ
京都市伏見区にお住まいのお客様から、お隣が解体されて、瓦がズレてしまったため、屋根修理のご依頼をいただきました。
行く行くは隣の解体された土地を購入されて、今の土地と一続きにされる予定で、それまでに雨漏りがしないようにしてほしいとのことでした。
屋根は築40年の土葺きで、施主様とご相談した結果、耐震という観点からこの際軽い屋根に葺き替えてしまいたい、ということで葺き替え工事を行いました。
今回は予算を抑えて葺き替えをしたいとのご希望でしたので、立平葺きにて施工しています。
不要なアンテナの撤去もサービスで行いました。
京都市伏見区にて屋根修理〈土葺き瓦屋根を立平葺きに葺き替え〉を行った様子をご紹介いたします。
施工内容
施工前の様子
こちらが施工前の屋根の様子です。
大きな劣化は見られませんが、隣の解体された土地の境目部分の瓦がずれてしまっていました。
土葺きの屋根は昭和初期に主流だった屋根で、瓦の下に大量の土(葺き土)を葺き、その土で瓦を固定する工法です。
重量のある土を葺きことで、耐風性を高め、断熱性も高い葺き方ですが、瓦を固定しないため年数がたって下の土がすくなくなると瓦がずれやすく、また大きな地震の際に瓦が落ちやすいため今では新築で施工されることはありません。
瓦の撤去
葺き替えのために、まずは瓦と下の土を撤去します。
重量のある瓦、そして土を土嚢袋を詰めて撤去し、きれいに掃除をします。
下地であるバラ板が現れました。
バラ板は、サイズが均一でない長い板を隙間を空けて設置することで通気性を高めています。約40年前はこうした下地が使用されていました。
野地板の増し張り
バラ板は長年重い屋根を支えてきましたので、歪みやたわみが発生しているため、これを整える必要があります。
そのために上に構造用合板を増し張りして、屋根の下地を水平に調整し、耐久性を高めます。
バラ板の上に垂木を打って、その上から野地板となる構造用合板を張っていきます。
ルーフィングの施工
野地板を張り終わったら、次に上から防水シートを張ります。
土葺き屋根ではバラ板の上に杉皮を並べて下葺き材として、その上から土を葺いています。
今では防水紙(ルーフィング)の技術が発達していますので、現在ではこのルーフィングが下葺き材として主流になっています。
今回はご予算を抑えて葺き替えとのことでしたので、標準アスファルトルーフィング(田島Pカラー)を使用しています。
立平葺きの施工
ルーフィングの上から、ガルバリウム鋼板にて立平葺きを行います。
立平葺きは、屋根のサイズにカットした一枚の長尺の鋼板を繫いで施工していきます。
水が流れ始める棟から、雨が到達する軒先まで水を遮るものがないため、排水性が高く、雨漏りを起こしにくい屋根です。
最初に屋根材をカットしてから搬入するため施工性も高く、価格も抑えることができます。
棟の下地となる貫板を取り付けて、貫板に棟板金を固定して完工です。
施工後
こちらが施工後の様子です。
施工担当者より
この度は山口板金にご依頼いただき誠にありがとうございました。
築40年~50年の瓦屋根は、土葺き屋根であることが多いです。
瓦屋根は元々重い屋根ですが、土葺きは屋根の上にさらに大量の土を載せており、非常に重量のある屋根です。
土葺きには通気性などメリットもありますが、土が経年で少なくなってくると瓦を固定する力が弱まって瓦のズレや地震の際に落下しやすくなります。
また屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震の際の揺れも大きくなります。
土葺きの瓦屋根は、1㎡あたりの重量が約90kgもありますが、立平葺きなどの金属屋根に葺き替えると1㎡あたり4~5kgと大幅に軽量化を行うことができます。
築年数が経過して屋根の耐震が心配という方は、屋根の葺き替えで耐震化を行うことができます。
京都府でも瓦屋根から金属屋根は有効な耐震リフォームであると紹介されています。
参考:リフォームから考える補強(京都府)[PDF]
京都市や近隣地域にて葺き替えなど屋根修理をご検討の方は、ぜひ山口板金に一度ご相談ください。
現場住所 | 京都市伏見区 |
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施工内容 | 葺き替え、アンテナ撤去 |
築年数 | 約40年 |
施工箇所詳細 | 屋根全体 |
施工期間 | 3日 |
使用屋根材1 | ガルバリウム鋼板 |
工事金額 | 80万円 |