ルーフィングシートについて必要性と注意点を解説!
2023/08/01
ルーフィングシートとは何のこと?
雨漏りの原因や屋根修理の事を調べていたら、「ルーフィングシート」というキーワードを目にすると思います。
ルーフィングシートとは、建物を雨水から守ってくれる、雨漏り予防の要となる存在です。
ただ、普段は目に見えない部分にあるため、ルーフィングシートのことをほとんど何も知らないと言った方がほとんどだと思います。
そこでここでは、見えないところで雨漏りから生活を守ってくれている、ルーフィングについてご紹介していきましょう。
ルーフィングシートの必要性
近年の住宅には雨水の浸入を防ぐために、必ずルーフィングシートが使用されています。
2次防水とも呼ばれており、外から見える屋根材の部分と、その下にあるルーフィングシートの二重構造となっています。
屋根材だけあれば雨水の浸入は防ぐことができそうですが、防水はそんなに甘いものではありません。
屋根材だけで雨水の浸入を食い止めることは不可能に近く、ルーフィングシートがなければ雨漏りは防ぐことができません。
屋根には湿気や浸入した雨水を外に排出するため、意図的に隙間が設けられています。
この隙間がなければ、湿気がこもってカビが生える原因となったり、雨水が溜まって木材が腐食したりする不具合を起こしかねません。
そのため雨が降っている状態では、この隙間からも雨水が浸入するおそれがあります。
そこで内部にルーフィングシートを施工しておくことで、建物の内部にまでは雨水が浸入しないようにできているのです。
つまりルーフィングシートは、屋根からの雨漏りを防ぐための最後の砦ということがお分かり頂けたでしょうか?
ルーフィングシートの種類
そんな屋根にとって必要不可欠なルーフィングですが、様々な種類の防水シートが存在しており、その中から最適な防水シートを選ぶことが重要になってきます。
アスファルトルーフィング
ルーフィングシートといえば「アスファルトルーフィング」といわれるほど、定番のルーフィングシートです。
原紙にアスファルトを含浸させた製品をアスファルトフェルトといいます。このアスファルトフェルトの両面にアスファルトを被覆し、表裏面に鉱物質粉粒を圧着したものがアスファルトルーフィングです。
アスファルトルーフィングは屋根下葺材として使用し、アスファルトフェルトは外壁下張材として使用します。
価格が安いため初期費用を抑えることが可能ですが、耐久性は約10年ほどど短いため、例え優れた屋根材を使用していても、先にルーフィングシートが劣化してしまう恐れがあります。
改質アスファルトルーフィング
耐久性が低いというアスファルトルーフィングの欠点を改善し、樹脂やゴム等を添加、釘穴シール性や低温可とう性等の性能を向上させたものが「改質アスファルトルーフィング」です。
耐久性に優れ、その耐用年数は約30年と言われています。防水性、耐久性、寿命のいずれもアスファルトルーフィングより優れるため、雨漏りから長期間建物を守ってくれます。
後々のメンテナンスを考えると、改質アスファルトルーフィングを選んでおくことをオススメしています。
粘着層付改質アスファルトルーフィング
粘着層付きルーフィングは、貼付け面が粘着シートになっているタイプのルーフィングシートの総称です。
通常ルーフィングシートは「タッカー」というホッチキスのような道具で下地に貼り付けますが、粘着層付きルーフィングの場合はそのまま下地に貼り付けられます。屋根材との密着性が高まることにより、高い防水性を発揮します。
ルーフィングシートの貼り方
ルーフィングシートは、屋根の下地材に貼り付けるように施工します。
その貼り付け方にも様々な種類があるので、ここで詳しく紹介しておきましょう。
タッカー留め
一般的にはタッカーと呼ばれるホッチキスのような道具で野地板、もしくは屋根材に貼り付けていきます。
必然的にルーフィングシートに穴が空いてしまうため、雨水がそこから漏れてこないか心配になってしまいますが、基本的にはタッカーで下地材を貫通するようなことはありません。
ただし、タッカーを正しく使うには高い技術力を必要とします。
屋根には勾配がつけられており水平ではないので、直下に打ち付けるのが意外と難しいのです。
タッカーを直角に打ち込むことができず、一部が浮いた状態になってしまうと、そこから雨水が浸入する危険性は増してしまいます。
粘着留め
貼付け面が粘着シートになっているタイプのルーフィングシートはこちらの貼り方になります。
粘着層付きルーフィングなどは、タッカー留め等を行う必要がないため漏水リスクを低減することが可能です。
下地材との密着性と防水性も高く、耐用年数も30年と長めであるところも嬉しいポイントです。 一度貼っても2時間以内なら何度でも貼り直せることから、複雑な屋根形状の施工にも向いています。
ルーフィングシートの注意点
ルーフィングシートは常に屋根材が覆いかぶさっているため、通常では見ることはできません。
屋根材の耐久性だけに目が行きがちですが、実際に建物の雨漏りを守っているのはルーフィングシートです。
工事価格を安く抑えて契約を取りたい業者としては、顧客があまり気にしていない部分は安いものを使用したいというところもあります。
そのため、安くて低耐久のルーフィングシートが業者に指定されていることもあります。
どんなに優れた屋根材でもルーフィングシートが劣化してしまえば、雨漏りは容易に発生致します。
後から後悔しないためにも、使用するルーフィングシートの耐用年数は必ず確認致しましょう。
山口板金オススメのルーフィングシート
- カッパ23 (日新工業株式会社) 4000~5000円(21m×1m) 耐用年数20年 品質の高い改質アスファルトを使用し、ルーフィングに合成繊維不織布をラミネートした、高耐久の屋根下葺材です。優れた釘穴シール性を特長とし、改質アスファルトの効果により、釘穴をしっかりシールして雨水の浸入を防ぎます。
- タディスホワイト (田島ルーフィング)
8000〜10,000円(18m×1m) 耐用年数20年
TAJIMA社のタディスホワイトは改質アスファルトルーフィングの一種で、表面にアスファルト層が無いため、表面温度の上昇を抑制する効果があります。夏場など炎天下の状態では通常のルーフィングは施工中に表面のゴムが溶けて、靴にひっついてしまう事がありますが、タディスホワイトにはそれがなく作業環境が向上されます。
- ニューライナールーフィング (田島ルーフィング)
5,000~10,000円(20m×1m) 耐用年数30年
耐久性、防水性に加え、施工性も高いルーフィングとして人気の商品です。不織布シートを使用しており、温度変化を受けにくいため、耐用年数が30年と長いのが特徴。軽量で施工しやすいという特徴もあります。
- 遮熱ルーフエアテックス (フクビ化学工業)
250000〜300000円(40m×1m) 耐用年数50年
優れた耐久性、防水性に加え、ルーフィングに透湿機能が備わっているので、屋根の湿気を排出し、木材の腐朽を防ぎます。屋根を快適な状態に保つことで、住宅の長寿命化に貢献します。山口板金でも最高のルーフィングシートとしてオススメしておりますが、コストが高く、初期費用が高いのがデメリットです。
まとめ
いかかだったでしょうか?屋根に必要なルーフィングシートの必要性について、お分かり頂けたでしょうか?
山口板金では屋根修理を行う際には必ず「ルーフィングシート」について詳しくご説明を行っております。
近年では、ガルバリウム鋼板の屋根材など耐久性に優れた屋根材が主流となってきていますが、せっかく良い屋根材を使っても、ルーフィングが悪いと意味がありません。
ルーフィングの状態は、屋根材をめくってみないと確認できませんし、ルーフィングシートの交換には必ず屋根材の撤去が伴います。
また、いくら高耐久の屋根材を選んでも、ルーフィングシートの耐久性が伴っていなければ、早々に雨漏りが起こって再工事が必要になります。
そのため、ルーフィングシートは屋根材よりも寿命が長くなる組み合わせになるよう選びましょう。
山口板金では、様々なルーフィングの中からお客様に合ったご提案をさせて頂きます。
京都の屋根修理・雨漏り修理は山口板金にお気軽にお問い合わせください。