京都市南区にて瓦屋根の葺き替え工事
2022/11/30
京都市南区にて瓦屋根の葺き替え工事を行いました。
こちらが施工前の様子です。
屋根材である瓦には目立つような劣化や破損などは見受けられません。
瓦はしっかりメンテナンスをしてあげれば半永久的に使える屋根材で、それは京都に多く存在する歴史のある寺社仏閣の屋根が瓦屋根なことからも伺えますね。
ここで言うメンテナンスとは、もちろん瓦自体に破損や浮きがないかなどの点検も含まれますが、瓦以外の箇所を指します。
具体的には瓦を固定している漆喰、瓦の下に敷いてある防水シート(瓦屋根の場合は葺き土)、さらにその下の屋根下地などです。
これは瓦に限った話ではありませんが、瓦やスーパーガルテクトなど高耐久な屋根材を使用すると、「屋根材はまだまだ綺麗だし、屋根も大丈夫だろう」と思いがちです。
しかし、どれだけ屋根表面の屋根材が高耐久であっても、その下に敷いてある防水シートや下地は決してそうではありません。
例えば防水シートの寿命は15年〜20年とされており、瓦で50年以上、スーパーガルテクトで25年〜30年と言われている耐用年数に遠く及びません。
つまり、「表面は綺麗だけど屋根材をめくって見たら中は劣化・腐食が進んでいた」というケースが非常に多いのです。
屋根は屋根表面の屋根材だけで雨を防いでいる訳ではありません。
屋根材の隙間から屋根内部へ入り込んだ雨水を受け止めて排水するのが防水シートの役目です。
防水シートの劣化を放置してしまうと、受け止めきれなかった雨水がさらに建物内部へ入り込み、屋根下地を腐食させて雨漏りの発生リスクが高まります。
実際今回の現場でも、瓦自体は綺麗ですが瓦・棟瓦のズレが発生し、その下の葺き土が剥き出しの状態になっていました。
耐用年数が長い屋根材をお使いの方であっても、定期的な診断・点検を行い、劣化や不具合が見つかれば早め早めに対処するのが屋根にとっては最善と言えるでしょう。
今回は葺き替え工事ですので、葺き土を含めた既存屋根をすべて撤去し、新たに屋根下地を作っていきます。
どれだけ屋根の内部で劣化が進んでいても、下地からやり替えるため屋根が新築と同じ状態になる。
これこそが、葺き替え工事が各種屋根リフォームの中で最もリフォーム効果が高いと言われる理由ですね。
新たに屋根下地を作ったら、その上から防水シートを敷き、屋根材を葺いたら完工となります。
今回は瓦から瓦への葺き替えではなく、瓦から金属屋根への葺き替えを行っています。
瓦から瓦への葺き替えでももちろん十分なリフォーム効果がありますが、瓦から金属屋根への葺き替えではさらに耐震性の向上が期待できます。
瓦は非常に高耐久な素材ですが、重たいというデメリットがあり、一般的に瓦屋根の住宅は耐震性が良くないとされています。
一方、今回使用した金属屋根は1㎡あたりの重量が瓦の約1/10、スレートと比べても1/4と非常に軽量です。
1㎡あたり約1/10の軽さになるということは、屋根全体がかなり軽くなり、耐震性が向上しているのがわかりますね。
近年、耐震性の向上を目的とした屋根軽量化工事も非常に注目を集めています。
屋根の軽量化には必ずといっていいほど金属屋根(ガルバリウム鋼板)が使われますが、金属屋根の施工は山口板金が最も得意とするところです。
京都で瓦から金属屋根への葺き替え、また屋根の軽量化をご検討中の方は、ぜひ山口板金にお任せください!