屋根の軽量化でおすすめの屋根材をご紹介!京都ならではの情報も
2023/08/10
日本は地震大国と呼ばれ、これまでに阪神淡路大震災や関東大震災などの巨大地震が発生し各地に多くの被害がもたらされました。最近でいうと2018年6月に発生した大阪北部地震が記憶に新しいのではないでしょうか。
そのため国や行政など家の耐震化を推進するようになり、個人のお客様でも耐震リフォームをお考えになれてご相談頂くことも多くあります。
今回の記事では、屋根の軽量化の必要性やおすすめの屋根材をご紹介していきますので、屋根の耐震化をご検討の方は参考にしてみてください。
屋根の軽量化がなぜ必要なのか?
一昔前の家の屋根は瓦が主流で、屋根は重いほうが良いとされていました。その理由は、地震よりも台風で屋根が飛んでしまわないような対策を優先していたからです。
ただ、近年は頻繁に地震が発生し大地震の被害が相次ぎました。そのため、重たい瓦屋根ではなく、揺れを軽減できる軽量屋根材が推進されています。
屋根は家や建物の中で特に自然の影響を受けやすい場所にありますので、地震の揺れによって、家の構造や屋根材自体にダメージを受けてしまいます。最悪の場合は家が倒壊し命の危険もありますので侮ってはいけません。
そんな状況にならないためにも、軽い屋根材に変更する、屋根に補強材を入れる、といった工事を行い耐震性や耐久性を強化して、万が一被害にあっても最小限に食い止めましょう。
<参考記事(外部リンク>
屋根の耐震リフォームにはどんな方法がある?
屋根軽量化のメリット
屋根の軽量化をすることによって、以下のようなメリットがあります。
耐震性がアップする
屋根の軽量化の一番の利点は、耐震性がアップすることです。
地震に強い屋根にすることで揺れを軽減し被害の軽減することができます。
断熱性が上がる
一昔前の家や建物には断熱対策が十分ではなく、仮に断熱材が施工されていたとしても既に経年劣化を起こしている可能性があります。
屋根の軽量化工事と同時に断熱材を入れることで、年間を通じて室内が快適に保たれ光熱費を抑えることにもつながります。
人の安全が確保できる
地震で家が倒壊倒壊したり逃げ道を失う場合もあります。
屋根の軽量化をすることによって耐震性が向上しますので、万が一地震が起こってもそのリスクを軽減し身の安全を守ることができます。
家の資産価値が高まる
屋根の軽量化で耐震性が向上すると、家の資産価値が高まります。
メンテナンスコストも抑えることができますし、もし売却することになってもその価値が認められます。
屋根軽量化の注意点
屋根の軽量化によって家や建物の耐震性の向上と安全対策に繋がりますが、屋根だけリフォームしたからといっても期待通りの効果を得られるわけではありません。
当たり前の話ですが、家や建物は地盤の上に基礎があり柱や外壁、そして屋根で構成されています。ですので屋根の軽量化を行ったとしても、地盤が緩んでいたり、柱などがに問題があれば地震に強い家とは言えません。といったことから、家の耐震性を向上するための一つの手段としてお考えいただく方がよいでしょう。
屋根の重さと耐震性の関係
ではなぜ屋根の軽量化が耐震につながるのでしょうか。
家や建物の構造からすると、屋根の重さは柱や基礎で支えていため、地震などの強い揺れが発生するとその負荷が柱や基礎にかかり揺れが起こります。もし建物自体が重たい場合は揺れが大きくなり倒壊などといった被害が大きくなってしまいます。
また屋根が重いと重心が上にきますので、遠心力が働き屋根を支えている柱などに大きな力が加わって揺れが大きくなります。
代表的な屋根材の重さ
屋根は軽いほうが地震の際の揺れを軽減できるということをお判りいただけかと思います。
では、屋根の重さはどのくらいあるのでしょうか。
一般的な屋根材の重さは以下の通りです。
土葺き和瓦:約60kg(1平米)
瓦屋根/セメント瓦:約42kg(1平米)
コロニアル:約20kg(1平米)
ルーガ:約20kg/(1平米)
金属屋根:約5kg(1平米)
建築基準法では、
- 非常に重い屋根
- 重い屋根
- 軽い屋根
と分類されますが、土葺き和瓦は非常に重い屋根、瓦屋根/セメント瓦は重い屋根、コロニアル・ルーガ・金属屋根は軽い屋根に分類されます。
細かい種類や商品によって若干異なりますが、一般的に軽量な屋根材は金属製で耐震性を向上させるには適しています。
屋根軽量化でおすすめの屋根材
屋根の軽量化をご検討の方におすすめの屋根材をご紹介します。
スーパーガルテクト
金属製外装材メーカーのアイジー工業株式会社が販売されている「スーパーガルテクト」。
SGL鋼板の屋根材で、高い耐久性と錆に強い耐食性に優れています。遮熱鋼板と断熱材が一体化されていますので、室内を快適に保つことができますで節電効果もあります。また、カラーバリエーションは6色展開で、家の雰囲気やお好みによって選択できるというメリットがあります。
ガルバリウム鋼板立平
ガルバリウムという合金でメッキ加工された鉄をガルバリウム鋼板といい、建材メーカー各社が屋根材や外壁材として販売しています。軽量かつ高耐久、錆にも強いといったバランスの取れた金属素材で人気があります。そのガルバリウム鋼板の立平葺きで施工すると、耐震性が高くなり雨漏りに強い屋根にすることができます。
ROOGA
ルーガ(ROOGA)は外装建材の大手メーカーのケミュー株式会社から販売されている屋根材です。見た目は瓦の形をしていますが、主な材料はセメントです。とはいえ、見た目も陶器瓦そっくりで美しい質感を持っています。本物の瓦より1/2の軽さなので耐震性の高い屋根材の一つです。和風住宅で雰囲気を意匠性を保ち重視するならお勧めです。
横暖ルーフ
ニチハ株式会社から発売されている横暖ルーフは、高い耐久性を持ちその耐用年数は40~50年と言われています。ですので、メンテナンスコストを抑えることができコストパフォーマンスが高い屋根材です。遮断鋼板と断熱材が合わさっているので断熱性にも優れています。ガルバリウム鋼板製ですので軽量で、屋根の軽量化にも最適です。
<参考記事(外部リンク>
横暖ルーフとはどんな屋根材?メリットやデメリットを解説
京都で屋根の軽量化をご検討の方へ
京都は歴史のある都市で、その景観を守るために「景観条例」という規則があります。京都市内で景観地区に指定されているところは、一般的な住宅でも建物に一定の基準があります。
京都の景観条例とは
京都の景観条例には建物に対して細かい規定があります。その条例には、地区ごとに細かく分類され歴史のあるエリアは特に規定が厳しくなっています。ですので、屋根の軽量化のための葺き替え工事を行う際は、お住まい住所がどの地区に分類されどのような規定があるか確認する必要があります。
屋根の規定
景観地区の建物の屋根は、いぶし銀の日本瓦や平板瓦でないといけない、金属製の屋根材の場合は光沢がない黒か灰色という規定も。京都の街並みに馴染む京都らしい外観を保つため一定のルールがあります。また、屋根の勾配の角度、庇や軒のサイズや見た目まで基準があります。
京都でおすすめの屋根材
そんな景観条例のエリアにお住まいの方の屋根材選びは規定があって選択肢の幅が狭いですが、屋根の軽量化で耐久性を向上したいなら、先ほどご紹介したROOGAシリーズの雅がおすすめです。お値段は少々高めですが、瓦の形状をした軽量な屋根材ですので耐震背の工場は期待できます。和風住宅にもマッチする落ち着いたデザインで景観条例もクリアできる屋根材となっております。
屋根軽量化の施工事例
屋根軽量化に伴う工事の事例をご紹介します。
まとめ
屋根の軽量化の大切さをご理解いただけたでしょうか。
大切な住まいとご自身やご家族を守るためにも、軽量な屋根材で耐震リフォームの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介した屋根材の他にも軽量なものはありますが、当社が特にオススメしているのは「スーパーガルテクト」と「ガルバリウム鋼板立平」です。
それぞれメリットデメリットはありますが、お住まいの環境や状況などを考え、お客様のご希望に沿って最適なご提案をしておりますので、ご検討中の方は経験と実績豊富な京都の山口板金にぜひ一度ご相談ください!
山口板金では軽量化に関する補助金を活用した施工実績もございます。
京都にて補助金を活用した屋根の葺き替えなど屋根軽量化をお考えの際にはぜひ一度ご相談ください。