火災保険を使えば「無料」で屋根修理ができるの?火災保険を使う際の注意点とは?
2020/03/01
最近、ネットなどでも「0円で屋根修理!」という、どう見ても怪しいキャッチコピーを目にすることが増えました
訪問営業を行う屋根修理業者もよくこの「無料で屋根修理」を売り文句にしています。
しかし、本当に「無料」で屋根修理などできるのでしょうか?
結論から言えば、「無料で屋根修理ができる場合もある」が正解です。
具体的にどういうことなのかご説明します。
なぜ火災保険で屋根修理が無料になるのか?
「0円で屋根修理!」というのは、要は火災保険の中の「風災」の項目を利用して屋根を無料で修理しようというものになります。
この「風災」とは、台風や暴風、大雨や大雪、雹(ひょう)などの自然災害を指します。
ここで注意すべき点は、そもそも火災保険は「火災や自然災害に遭った場合に適用される保険」ということです。
ただの劣化・老朽化であれば保険はおりません。
つまり、無条件で保険を使って無料で屋根修理を行うことなどできないということです。
火災保険を申請すれば、まず加入している保険会社の調査員(アジャスター)が現地調査に訪れます。
そして、本当に被害が「風災」によるものなのかを調査します。
その現地調査の結果を持ち帰り、本社で協議した後に保険が適用されるかどうかが決定されるのです。
ここで重要なのは、保険が適用されるかどうかを決定するのは加入者でも屋根修理業者でもない第三者という点です。
すなわち、現場を見てもいないような業者はもちろん、現場を見た業者であっても「確実に」「絶対に」保険が適用 されるなどと断定することはできないのです。
さらに言えば、本当に風災による被害であっても、つい申請を先延ばしにしてしまい、結果的に「老朽化」と判断され 保険がおりなかったという事例すらあるのです。
その意味では、現場を見てもいない段階からネット上で「0円で屋根修理!」などと謳う業者は無責任かつ信用するに 足りないと言えるでしょう。
最初から「無料」を謳う屋根修理業者には要注意!
「0円で屋根修理!」を売り文句にしている屋根修理業者は、「確実に!」「絶対に!」保険が下りると現場を見る前から断言することが多いです。
仮にこのような業者の言葉を信用し屋根修理を依頼したとします。
そして工事は始まってしまっているのに、保険はおりないと保険会社に判断されてしまったとしましょう
その場合、「無料で屋根修理」という言葉を信じて契約したにも関わらず、「保険がおりなくて残念です、しかし工事は始まってしまってるのでお支払いの方をお願いします」とシラを切り通されるだけです。
つまり、このように「無料で屋根修理」を謳う業者は、「無料」という言葉をチラつかせて契約を結ぶことを最優先にしており、契約さえ結んでしまえば後は保険がおりてもおりなくてもどちらでも良いという考えなのです。
山口板金でも、保険の申請を検討されている方に申請のアドバイスや見積書の作成などは行なっていますが、「保険を使って無料で屋根修理しましょう!」と保険ありきでの提案は絶対にしません。
現場もしっかり見てもいない最初の内から火災保険の使用を前提に「無料」を謳ってくる屋根修理業者は無責任、かつ信用するに足りないので注意が必要です。