京都の気候に合う屋根材は?瓦・ガルバ・スレートを比較して解説
2025/06/06

みなさんは、お家の屋根材を選ぶとき、どんなポイントを重視されますか?実は、この選択が家の寿命を大きく左右する重要な決め手となるのです。
京都の気候は屋根材にとって意外と過酷です。夏の強烈な日差し、長く続く梅雨の雨、台風シーズンの強風、そして冬の積雪――これらすべてが屋根に大きな負担をかけています。
そのため、見た目の良さや価格の安さだけで判断してしまうと、将来的に修理費用がかさんだり、想定より早く屋根の交換が必要になったりする可能性があります。
この記事では、一般的によく使われている瓦、ガルバリウム鋼板、スレートの3種類の屋根材について、それぞれの特徴を分かりやすく解説します。また、当社が自信を持っておすすめする高性能屋根材「スーパーガルテクト」についても詳しくご説明させていただきます。
屋根材選びにお悩みの方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
京都の気候と屋根材選びの関係

京都という土地は、歴史ある町並みや文化が残るだけでなく、実は屋根にとって非常に過酷な気候条件がそろった場所でもあります。
「どんな屋根材でもいいだろう」「デザインさえ気に入ればOK」と考えて選んでしまうと、後々のメンテナンス費用がかさんだり、耐用年数が短くなったりする恐れがあります。
ここでは、京都の気候が屋根にどのような影響を与えるのか、そしてそれに対してどんな性能を屋根材に求めるべきかを詳しく見ていきましょう。
高温多湿の夏:強烈な熱と湿気に耐える性能が必要
京都の夏は、周囲を山に囲まれた盆地特有の地形のため、湿気がこもりやすく、気温も非常に高くなります。
屋根の表面温度は60~70℃に達することもあり、断熱性や遮熱性が低い屋根材を選んでしまうと、屋根裏や室内がまるでサウナのように熱せられてしまいます。
その結果、冷房効率が悪くなり、電気代がかさんだり、部屋の中がなかなか涼しくならないという悩みを抱えることになります。
また、高温多湿の環境では、苔やカビの発生も促進され、屋根材の表面劣化が進む原因となります。
京都の屋根材選びでは、ただ「雨を防ぐ」だけではなく、「熱を防ぐ」「湿気に強い」性能を持っているかをしっかり確認することが大切です。
梅雨・台風の雨と強風:防水性・耐風性が命
京都は梅雨時には長雨が続き、台風シーズンには激しい風雨にさらされます。
このとき、防水性が低い屋根材だと、屋根の隙間から雨水が入り込み、内部の木材や断熱材を腐食させ、最終的には室内への雨漏りを引き起こします。
また、台風による強風は、しっかり固定されていない屋根材を剥がしたり、飛ばしたりする危険があります。
実際、強風被害の後には「屋根材が飛ばされた」「瓦がズレた」といった修理依頼が急増します。
京都の屋根材選びでは、特に施工後の固定力(耐風性)や、強い雨にも耐えられる防水・雨仕舞い性能の高さが重要です。
新築の場合はもちろん、リフォームの際も「どの屋根材が台風に強いか」をしっかり確認する必要があります。
冬の積雪・寒暖差:重さとひび割れリスクに注意
京都は雪国というほどではないものの、冬場は地域によって雪が積もることもあります。
このとき、屋根材が重いと屋根全体にかかる負担が大きくなり、家そのものに余計な圧力がかかります。
また、冬場の昼夜の寒暖差は、屋根材の表面を収縮・膨張させ、ひび割れの原因になることがあります。
特に経年劣化したスレートやモルタル系の屋根は、凍結・融解によって傷みが進みやすくなるため注意が必要です。
京都の屋根材を選ぶ際は、耐雪性や寒暖差への耐性が高いもの、また軽量で建物の負担を軽減できるものを選ぶと安心です。
安さ・デザインだけでは決められない京都の屋根材
まとめると、京都の屋根材選びでは次のような性能が求められます。
①耐久性:長年の風雨・紫外線・積雪に耐えられるか
②断熱性・遮熱性:夏の強烈な日差しを跳ね返し、室内の温度上昇を防げるか
③耐風性・耐水性:台風や長雨に負けず、しっかり固定されているか
④耐雪性・耐寒性:冬の寒暖差や雪の重さに耐えられるか
⑤軽量性:家の構造や耐震性を考えたときに、建物に負担をかけないか
単純に「価格が安いから」「見た目が気に入ったから」だけで決めてしまうと、数年後にメンテナンス費用が高額になったり、寿命が短くなったりして後悔することもあります。
京都の気候をよく知っている専門家に相談し、自分の家に最適な屋根材を選ぶことが、長く安心して住むための大切なポイントです。
瓦屋根の特徴と京都との相性

瓦屋根の種類と特徴
瓦屋根といえば、日本の伝統的な建築に欠かせない屋根材です。
種類は大きく分けて、古民家や寺社仏閣に多い「和瓦」、洋風住宅やモダンな建物に使われる「洋瓦」、光沢のあるシルバーグレー色が美しい「いぶし瓦」があります。
どの瓦も重厚感があり、京都の歴史的な街並みや町家の景観によく調和します。
特に京都では、景観条例などにより、家や町並みの外観を大きく変えることが難しいため、瓦屋根は今でも根強い人気があります。
瓦の大きな魅力は、その「存在感」と「風格」。
屋根の上に並ぶ瓦は、日本の伝統を感じさせ、見る人に安心感を与える素材です。
耐久性・メンテナンス性
瓦そのものは非常に頑丈で、正しくメンテナンスを行えば50年以上の耐用年数が期待できます。
さらに、陶器でできているため耐火性に優れ、夏の暑さに対しても屋根裏に熱を伝えにくいという断熱性があります。
つまり、京都のような猛暑でも室内の温度を安定させる力があるのです。
ただし、忘れてはいけないのが瓦を支える「下地部分」。
瓦の下には、漆喰やルーフィング(防水シート)、屋根下地板があり、これらが劣化してくると瓦がズレたり、棟が崩れたり、雨漏りの原因になります。
とくに強風や地震の後には、目視できないズレや割れが発生していることも多いため、定期的な点検と必要に応じた補修が大切です。
京都で使う場合の注意点
瓦屋根は重たい素材です。
その重さは、スレートや金属屋根に比べると約4~10倍といわれ、家全体の重心が高くなります。
これが京都のような地震リスクがある地域では注意点となります。重心が高い家は、地震の揺れで大きく振られ、構造に負担がかかりやすいからです。
近年は、見た目は瓦のままで、重量を大幅に軽減した「軽量瓦」も登場しています。
また、古い家で耐震性が心配な場合は、屋根材を軽量のものに置き換えるカバー工法や、下地補強を組み合わせたリフォームを検討するのも一つの方法です。
瓦屋根は京都の景観と文化に深く根ざした屋根材ですが、耐震性やメンテナンス性の面も十分に考慮して選ぶことが大切です。
ガルバリウム鋼板屋根の特徴と京都との相性

ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板は、鉄の板にアルミと亜鉛の合金をメッキした金属屋根材です。
このメッキにより、鉄の弱点である「サビ」を大幅に抑え、耐久性がぐんとアップしています。
薄くて軽く、加工性に優れているため、現代の戸建て住宅では非常に多く採用されている屋根材です。
ガルバリウム鋼板は見た目がシャープで洗練されており、モダン住宅やシンプルデザインの家にぴったりです。
また、カバー工法(既存の屋根の上から重ね葺きする工事)にも対応しやすいため、古い家のリフォームにも適しています。
京都で選ばれる理由
京都の気候では、ガルバリウム鋼板は非常に実用性の高い屋根材として注目されています。
台風や強風に強い
ガルバリウム鋼板は非常に軽量で、瓦屋根の約1/10程度の重さしかありません。
屋根が軽くなることで、建物の重心が下がり、台風や地震の揺れに強くなります。強風による屋根材の飛散リスクも低く、安心感があります。
耐震性が高い
屋根が軽量になることで、建物全体の耐震性がアップします。
これは京都のような古い建物が多い地域にとって大きなメリットです。
雨や雪に強い
ガルバリウム鋼板は、表面が錆びにくいメッキ加工がされているため、雨や雪の影響を受けにくく、沿岸部や高湿度地域でも長く使用できます。
ただし、金属という性質上、夏場は表面が熱くなりやすいというデメリットがあります。
そのため、京都のような夏の暑さが厳しい地域では、断熱材を合わせて使ったり、遮熱塗装がされた製品を選ぶなどの工夫が必要です。
山口板金おすすめ屋根材「スーパーガルテクト」の魅力

山口板金が特におすすめしているのが、「スーパーガルテクト」という高性能ガルバリウム鋼板屋根材です。
スーパーガルテクトの特長
優れた断熱性
能赤外線を反射する遮熱性鋼板と、屋根材一体型の断熱材の相乗効果で、屋根裏の温度上昇を抑制します。夏の暑さ対策として非常に効果的です。
最高級の耐久性
表面には「遮熱性フッ素樹脂塗装」を採用。20年相当の試験でも色あせがほとんど見られないため、美しさを長く保てます。
超高耐久ガルバの採用
従来のガルバ鋼板と比べて3倍超の寿命を誇り、穴あき25年保証を実現。沿岸地域の塩害にも強いため、京都北部の海沿い地域でも安心して使用できます。
軽量で地震に強い
スレート屋根の約1/4、和瓦の約1/10の重さで、建物の負担を大幅に軽減。カバー工法によるリフォームにも最適です。
豊富なカラーバリエーション
ブラック、ブラウン、ブルー、モスグリーン、チャコール、ワインレッドの6色展開。お家のデザインや外壁の色に合わせて自由に選べます。
スーパーガルテクトは、従来の金属屋根材が持つ遮熱性・断熱性・軽量性をさらに進化させ、耐久性と美観を兼ね備えた理想の屋根材です。
山口板金では、スーパーガルテクトを使った屋根工事・リフォームの実績が豊富なので、安心してご相談いただけます。
★山口板金でおこなった「スーパーガルテクト」を使用した施工実績★
スレート屋根の特徴と京都との相性

スレート屋根とは?
スレート屋根(別名:カラーベスト、コロニアル)は、セメントを主成分とした薄い板状の屋根材です。
厚みは約5mm程度で、スレートを屋根に敷き詰めることで防水性を確保します。
軽量で加工がしやすく、施工のしやすさとコストパフォーマンスの良さから、現在の新築住宅では最も普及している屋根材の一つです。
そのため、「最近の家=スレート屋根」というイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
もともとは天然スレート(粘板岩)がルーツですが、現在主流となっているのは「化粧スレート」と呼ばれる人工製品です。
これはセメントと繊維素材を混ぜて薄い板に成形し、表面を塗装することで防水性とデザイン性を高めたものです。
メリットと注意点
スレート屋根の主なメリットは、以下のような点です。
軽量なので耐震性が高い
スレートは和瓦の約1/4、金属屋根と同等の軽さです。
屋根の重さは建物の重心に大きく関わるため、軽い屋根は地震時の揺れを小さくし、耐震性の向上につながります。
デザイン性が高く、カラーバリエーションが豊富
スレートは塗装によって色を変えられるため、ブラック、グレー、ブラウン、ブルー系など、さまざまな色を選べます。
モダン住宅や洋風住宅にマッチしやすく、デザインの自由度が高い点が魅力です。
初期費用が安価
瓦屋根や金属屋根に比べて、材料費・施工費ともに安価で済むことが多く、コスト重視の方に人気です。
京都の気候で使う場合の注意点
京都は高温多湿の気候で、梅雨時や夏場は屋根に湿気がこもりやすいです。
スレート屋根の弱点は、この「湿気と塗装劣化」にあります。
塗装の劣化
スレート屋根は、表面塗装が雨水をはじく防水バリアの役割を果たしています。
しかし紫外線や風雨の影響で、この塗装は10年ほどで劣化し、防水性が落ちると、屋根材が直接水を吸収しやすくなります。
苔やカビの発生
京都の湿気の多い気候では、塗膜が劣化したスレート屋根の表面に苔やカビが発生しやすくなります。
これは見た目の問題だけでなく、苔が根を張ることで屋根材が劣化しやすくなり、寿命を縮める原因になります。
定期的なメンテナンスが必須
スレート屋根は、10年ごとの塗装メンテナンスが基本とされています。
塗膜が完全に劣化する前に再塗装を行うことで、屋根材そのものの寿命を延ばし、雨漏りや大規模修理のリスクを減らすことができます。
屋根材比較まとめ
項目 | 瓦屋根 | ガルバリウム鋼板(スーパーガルテクト) | スレート屋根 |
---|---|---|---|
耐久性 | 50年以上 | 約30~40年(超高耐久ガルバはさらに長寿命) | 約20~30年 |
耐震性 | 重量があるため低い | 軽量で高い | 軽量で高い |
防水性 | 高い | 高い(遮熱性塗装でさらに強化) | 標準的(塗装劣化で低下) |
断熱性 | 高い | 高い(遮熱材・断熱材一体構造) | 標準的 |
メンテナンス性 | 定期的な漆喰補修が必要 | メンテナンスが比較的少ない | 定期塗装が必要 |
費用感 | 高額 | 中程度(長寿命なので長期的にコスパ良) | 初期費用は安い |
京都の屋根修理・リフォームなら山口板金にお任せください
山口板金は、京都市伏見区を拠点とする職人直営の屋根専門店です。
地元密着だからこそ、京都の厳しい気候や歴史的街並みに合わせた最適な屋根材・施工方法をご提案できます。
スーパーガルテクトをはじめとする高性能屋根材を使ったリフォーム、部分修理から全面改修まで幅広く対応。
中間マージンなしの適正価格で、調査・見積もり・施工・アフターフォローまで責任を持って行います。
「屋根材の選び方がわからない」「どれがうちに合うの?」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
京都の家に合う屋根材を選ぶことは、家の寿命を延ばし、快適な暮らしを守るための大切なステップです。
瓦、ガルバリウム鋼板、スレート、それぞれの特徴を知った上で、自分の家の構造や予算、将来のメンテナンス計画に合ったものを選びましょう。
迷ったときは、京都の屋根を知り尽くした山口板金にぜひご相談ください。あなたの家にぴったりの屋根材をご提案し、安心・安全な住まいづくりをお手伝いします。