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屋根の豆知識

台風など悪天候の後にご自身でもできる屋根のチェック項目

2021/10/01

台風

日本は毎年台風がやってくる「台風シーズン」というものがありますし、近年は毎年日本各地でゲリラ豪雨による被害が出ています。
普段の生活においてはそう簡単に屋根に被害が発生することはそう多くありませんが、台風や大雨などの後はやはり雨漏りなどの被害が多く発生します。
また、屋根は地上からその全貌を把握するのが難しい箇所でもあります。
目に見える被害が出ていない場合でも実は不具合が発生しており、不具合を放置してしまったから後々の大きな被害を生んでしまったというケースもあります。
ここでは、台風や大雨など悪天候の後にご自身でもできる屋根のチェック項目をご紹介します。

屋根材ごとの台風や大雨などの後に発生しやすいトラブルとそのチェック方法

それでは、屋根材ごとに台風や大雨などの後に発生しやすいトラブルとそのチェック方法を見ていきましょう。
ご紹介するような症状になっている場合、放置すると雨漏りなど大きな被害に繋がる恐れがあるので、早めに専門家の診断・点検を仰ぐようにしましょう。

瓦屋根

京都市南区にて雨漏り修理〈瓦屋根葺き替え〉

・セメント・コンクリートの塊のようなものが落ちていないか?

強風の後は建物の周囲をぐるっと一周してみましょう。
セメント・コンクリートのような灰色の塊が落ちていませんか?
もしそのような塊が落ちていたら、それは漆喰の可能性があります。
漆喰とは、瓦の隙間を埋めることで瓦を固定し、雨水が入らないよう防水の役割を果たす建材です。
漆喰が崩れて落ちている場合、棟瓦付近の不具合が疑われますし、その箇所から雨水が建物内部へ侵入してしまう恐れがあります。

・針金のようなものが落ちていないか?

漆喰同様に建物周囲をぐるっと一周し、針金のようなものが落ちていないかチェックしましょう。
瓦は銅線を使って熨斗(のし)瓦と棟瓦を固定しています。
針金のようなもの(銅線)が落ちている場合、瓦の銅線切れが疑われ、そのまま放置すると棟瓦や熨斗瓦の落下の危険性があります。

・瓦がズレたり剥がれたりしていないか?

本来綺麗に並べられている瓦ですが、瓦の列がずれている、割れている、剥がれて数枚無くなっている、などの不具合がないか地上から目視で確認しましょう。
仮に瓦が数枚無くなっていたとしても、通常瓦の下には防水シートや野地板があるため、今すぐに雨漏りが起こるといったことはありません。
しかしそのままにしてしまうと、防水シートや野地板は雨に対して無防備になってしまうため、雨漏りに発展する恐れがあります。
目視でも確認がしやすい項目のため、台風など強風の後はぜひチェックしてみてください。

スレート(コロニアル・カラーベスト)屋根

京都市伏見区にて雨漏り修理〈スレート屋根カバー工法〉

・釘が落ちていないか?

強風の後は建物の周囲をぐるっと一周して、釘が落ちていないかチェックしてみましょう。
4cm程度の見慣れない釘が落ちている場合、棟板金を固定している釘の可能性があります。
また、釘が落ちていない場合でも、耳を澄ませてみると屋根からバタバタと音がしないか確認してみてください。
棟板金を止めている釘が浮き、それによって棟板金がしっかり固定されず風で暴れているかもしれません。
釘の落下、もしくは釘の浮きは棟板金のズレや浮きの原因となり、そのまま雨漏りの原因ともなる可能性があります。

・板金が落ちていないか?

強風後、釘だけでなく屋根板金そのものが落ちていたという事例は強風の後には少なからず発生します。
屋根には屋根の頂点に設置されている棟板金の他にも数多くの板金が施工されています。
それら強風の影響で釘だけでなく板金ごと飛ばされてしまう訳ですね。
普段見慣れていない屋根でも板金が無くなっていれば気づきやすいと思いますので、ぜひ強風の後は確認してみてください。

・屋根材の欠け・割れ

強風の際には、風にあおられた飛来物によって屋根が傷つけられるといったことも起こります。
また、上記のように自身の屋根から剥がれた屋根板金が他の屋根材を傷つけるといったケースもあります。
部分的な欠けや割れの場合はその屋根材一枚だけを交換すれば元通りということはほとんどですので、早めに不具合に気づいて迅速な処置をすることが、雨漏りなど後々の大きなトラブルを防ぎます。

金属屋根

京都市西京区にて屋根修理〈スレート屋根カバー工法〉

・板金が落ちていないか?

こちらはスレート屋根と同様ですが、金属屋根はスレート屋根と比べて熱の影響を受けやすく、日夜の温度差で熱膨張と収縮を繰り返すため釘の浮きが起こりやすいです。
そうした状況で強風を受けると当然板金の浮きや剥がれなどの被害が生まれやすくなります。
板金の欠落は気づきやすいと思いますので、こちらも強風の後はぜひ屋根を確認してみてください。

・屋根材に凹みはできていないか?

こちらもスレート屋根と同じですが、強風時には飛来物によって屋根が傷つけられるといったことが起こります。
スレート屋根と違い金属屋根は欠けたり割れたりはなかなか起こりませんが、その代わりに飛来物が当たった衝撃で屋根材に凹むことがあります。
屋根の凹みそれ自体は今すぐ大きな問題を引き起こすものではありませんが、その箇所に水が溜まってサビを引き起こしたりする原因ともなります。

ご自身で屋根に登るのは絶対に止めましょう!

ここまで、台風など悪天候の後にご自身でもできる屋根のチェック方法をご紹介しました。
ただし、これらはあくまでも地上から行っていただき、ご自身では決して屋根に登らないようにしましょう。

私たち専門業者であっても屋根のは上は危険な箇所という認識を持っていますし、登る際には細心の注意を払って登っています。
万が一屋根に登って「滑って落ちた」などといった事故が起こってしまえば、ケガだけではすまない可能性も大いにあります。
また、安易に屋根に登ってしまったせいで、逆に屋根を傷つけたり破損したりといった事例も決して少なくないのです。

ぜひ強風の後は上記のような方法で地上からご自身の屋根をご確認いただき、もし不具合や異変に気づいた場合は山口板金にお任せいただければと思います。

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