台風前にやるべき屋根のセルフチェック方法と業者点検の必要性
2025/07/18

京都では毎年のように台風が接近・上陸し、大雨や強風によって屋根に大きなダメージが及ぶことがあります。
「屋根が飛んでしまった」「雨漏りが突然始まった」といった被害の多くは、事前の点検と対策で防げるケースです。
本記事では、ご自身でもできる屋根のセルフチェック方法と、プロによる点検の必要性について詳しく解説します。
台風シーズン前に屋根をチェックする重要性

毎年のように日本各地を襲う台風。そのたびに「屋根が吹き飛ばされた」「突然雨漏りが始まった」といった被害がニュースで報じられます。こうした屋根被害は突発的に見えますが、実際には台風が引き金になって、もともと進行していた屋根の劣化や不具合が表面化しただけというケースが多いのです。
屋根というのは、普段私たちが目にしない場所であるため、劣化や不具合に気づきにくい部分でもあります。しかし、建物を風雨から守る最前線にある屋根は、日々の天候にさらされながら確実に傷んでいきます。特に台風が接近する夏から秋にかけては、屋根にとって最も過酷な時期です。
京都の気候が屋根に与える影響
京都は四季の変化がはっきりしており、夏は高温多湿、冬は底冷えするような寒さが特徴です。このような気候条件は、屋根材にとっても大きな負担になります。
夏の猛暑による屋根材の膨張・劣化
直射日光を浴び続けることで、スレートや板金が高温になり、熱による伸縮で徐々に割れや反りが発生します。
突風による棟板金や瓦の飛散
一度でも釘が浮いていたり、部材が浮いている状態だと、台風の強風で部材が一気に飛ばされてしまう恐れがあります。
集中豪雨による雨仕舞いの限界
一時的な大雨により、通常なら問題のない接合部や下葺き材の弱点から雨水が入り込むことも。特に経年劣化している防水シートでは、浸水リスクが高まります。
このように、京都の厳しい気候条件では屋根のダメージが蓄積しやすく、目に見えない不具合が台風のタイミングで表面化しやすいのです。
早めのチェックで防げる被害とは?
台風前に屋根を点検しておくことで、以下のような被害を未然に防ぐことができます。
・瓦や板金の飛散による二次被害(近隣トラブル、通行人への危険)
・屋根からの雨漏りによる内装や断熱材の損傷
・被害後の緊急対応や高額な補修費用
特に雨漏りは、一度発生すると構造材の腐食やカビの発生につながり、修理範囲が拡大する傾向があります。
逆に、軽微なズレや割れであれば、簡単な補修で済む場合も多く、点検と対策のタイミングがコスト面でも大きな差を生むのです。
自分でできる!屋根のセルフチェックポイント

「屋根の点検」と聞くと、専門的で難しそうな印象を受けるかもしれません。しかし実際は、自宅の周囲を少し注意深く観察するだけでも、不具合の兆候を発見できることがあります。
ここでは、屋根に登らなくても確認できる「セルフチェックポイント」を4つご紹介します。
台風シーズンを迎える前に、ぜひ一度ご自宅の屋根まわりを見てみましょう。
1. 瓦やスレートの「ズレ・浮き」を目視で確認
屋根材が本来の位置からズレていたり、部分的に浮いているように見える場合は、注意が必要です。
特にスレート屋根(カラーベストなど)では、強風でめくれたり、端が反り返るような劣化が起こることがあります。
また、瓦屋根では、地震や経年劣化で少しずつズレが生じ、それが次の台風で一気に飛散する原因になります。
チェック方法
・地上から屋根の傾斜面を見上げて、平らに並んでいるかを観察
・屋根の端部や棟(屋根のてっぺん)付近に違和感がないか確認
・斜めから見ると、浮いている部分が影になって分かりやすいこともあります
少しでも不自然な箇所が見えた場合は、専門業者による点検・補修をおすすめします。
2. 棟板金(むねばんきん)の「浮き」や「釘抜け」を探す
棟板金は、屋根の一番高い部分を覆う金属製の部材で、屋根の隙間から雨が侵入しないようにする役割を担っています。
この部分は風の影響を非常に受けやすく、釘が浮いたり抜けたりすると、板金自体が外れてしまうことも。
特にスレート屋根やガルバリウム鋼板の屋根では、棟板金のトラブルが台風被害の大きな原因となります。
チェック方法
・地上から棟板金が曲がっていないか、傾いていないかを確認
・晴れた日に見ると、釘が抜けかけている部分がシルバーに反射して光るため、目視しやすいです
少しの浮きやガタつきでも、強風時には飛散するリスクが高まります。
見つけたら早めの補修を心がけましょう。
3. 雨どいの「詰まり」や「たるみ」をチェック
雨どいが正常に機能しないと、雨水があふれて外壁を伝い、外壁の劣化や雨漏りの原因になることも。
特に秋から冬にかけては、落ち葉や砂埃が溜まりやすく、台風による大雨時には排水が追いつかなくなることもあります。
チェック方法
・地上から見て、雨どいに枯れ葉が詰まっていないかを確認
・どこかの部分が「たわんでいる」「傾いている」「外れている」ように見えたら、劣化のサイン
ご自宅に脚立がある場合、2階の窓やバルコニーから確認できることもあります。
ただし、無理に手を伸ばしたり屋根に登るのは危険ですので、安全第一で対応してください。
4. 軒天や天井裏の「シミ・カビ・異臭」
最後にチェックしておきたいのが、屋根裏や室内に現れる雨漏りの兆候です。
2階の天井や押し入れの奥などは、普段あまり見ることがない場所ですが、じわじわと進行した雨漏りが「シミ」や「カビ」「変色」となって現れることがあります。
チェック方法
・天井や壁に不自然な色のムラ、円形のシミがないか確認
・押し入れやクローゼットにカビ臭さや湿気を感じる場合も要注意
「見つけたときにはすでに構造材まで浸水していた」というケースも少なくありません。
早めに業者に相談すれば、部分補修で済むことも多く、大掛かりな工事を避けられる可能性もあります。
セルフチェックだけでは不十分?プロによる点検の必要性

セルフチェックは大切ですが、見えない部分に問題があることも多いのが屋根の怖いところ。
そこで重要なのが、屋根の構造を熟知した専門業者による点検です。
プロの点検では、以下のような作業が行われます。
・ドローンによる屋根全体の撮影
・棟板金や谷板金の釘浮き、サビの確認
・屋根材の浮きやひび割れの調査
・雨仕舞い(防水設計)のチェック
・雨どいや破風の破損確認
特にドローン点検は、屋根に登らず安全かつ正確な調査が可能で、
「高齢で屋根に登れない」「住宅密集地なので足場が組めない」という方にもおすすめです。
点検と予防が「災害に強い家」をつくる

台風が毎年のように日本列島を襲うなか、大切な住まいを守るために必要なのは、「被害を受けてから修理する」のではなく、「被害が出る前に予防する」姿勢です。
屋根は住まいの“最前線”で風雨を受け止める場所。だからこそ、ほんのわずかな劣化や不具合も、放っておけば次の台風で大きな被害につながる可能性があります。
そこで重要になってくるのが、日ごろの点検と早めの対策です。
ご自身でできるセルフチェック
まずは、ご自宅の周囲から見える範囲で、屋根や雨どいに異常がないか確認してみましょう。
・瓦やスレートがズレていないか?
・棟板金が浮いていないか?
・雨どいが詰まっていたり、たわんでいないか?
・軒天や2階の天井にシミが出ていないか?
これらはすべて、重大な被害の“前兆”となるサインです。
普段から少し意識するだけでも、屋根トラブルの早期発見につながります。
年1回のプロによる点検で安心感アップ
セルフチェックでは見逃しやすい細かな傷みや構造内部の不具合は、やはり屋根の専門業者による定期点検が安心です。
特に、台風シーズン前の春〜初夏、または台風シーズン終了後の秋〜冬に一度はプロの点検を受けるのが理想的。
京都密着の「山口板金」では、ドローンや高所カメラを使った非接触の点検も行っており、屋根に登らずに安全・的確な診断が可能です。
傷んだ屋根材の早期補修
たとえ小さなヒビやズレであっても、「今すぐ直さなくても大丈夫」と放置すると、次の台風で一気に被害が拡大するリスクがあります。
補修のタイミングが早ければ早いほど、費用や工事規模も最小限に抑えられます。
「今すぐ全面リフォームまでは必要ないけど、一部だけ直しておきたい」という方にも柔軟に対応しています。
必要に応じた高性能屋根材へのリフォーム
築年数が経って屋根材そのものの劣化が進んでいる場合や、何度も雨漏りを繰り返しているようなケースでは、根本的なリフォームも検討するべきタイミングかもしれません。
たとえば、山口板金がおすすめしている屋根材「スーパーガルテクト」は、以下のような特長を持つ台風や災害に強い高性能屋根材です。
・超軽量設計で建物への負担を軽減
・遮熱性・断熱性に優れ、夏も冬も快適
・サビに強く、長期間メンテナンス不要
・地震や台風に強い構造で、防災性にも貢献
見た目もスッキリとスタイリッシュで、和風住宅にも洋風住宅にも調和するデザイン。
将来の安心を見据えて、こうした高性能屋根材へのリフォームを検討するのも一つの選択肢です。
まとめ
台風の被害は「まさかうちが」と思った瞬間にやってくるものです。
だからこそ、定期点検と予防的なメンテナンスが、“家族の命と財産を守る最善の備え”になります。
屋根について少しでも気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。
山口板金では、京都の気候や住宅に詳しい職人が、一軒一軒に合わせた丁寧なご提案をいたします。